店長が選ぶ「コミュニケーション能力が優れた店長」-①

2018/07/08 06:30 更新


 アンケート調査による店長が一目置く店長の第2弾。今回はコミュニケーション能力が優れた店長を取材しました。

 指示や指導にとどまらず、日々のスタッフとのやりとりがチームワークを高め、風通しの良い職場環境を作ります。普段、どんな風に店舗の部下や同僚に接しているのか、コツや工夫について聞きました。

《推薦人》ルクールブラン丸ビル店店長・高橋良輔さん
スタッフのコンディションやモチベーションの確認を必ず行い、指導する際は一方的でなく聞くことから始め丁寧に指導しているから。
ペルルペッシュグランフロント大阪店店長・秋山唯さん
売り上げの復調や、自社メンバーズカードの新規入会数のアップと見える結果を残しているところがすごい。日々のオペレーションやスタッフとのコミュニケーション、売り場の修正ポイントなど、私も店舗に取り入れたい。

「ペルルペッシュ」有楽町マルイ店店長 森永有香さん

相手を知ろうとする姿勢で

 コミュニケーションは、相手を知ろうとすることが大切だと感じています。別の店舗に勤めていたとき、スタッフとの間に壁を感じることもありましたが、何でも話せる上司の振る舞いから信頼関係作りを学びました。ときには弱みも見せ、心を開いて接することを心がけるようになりました。

 閉店後などの何げない雑談も相手のパーソナリティーを知ることにつながりました。

面談や雑談を通じてスタッフへの理解を深める森永さん(右)

 今の店舗に着任する際、会社からもチームワークの良い店をという明確なミッションを与えられ、チームワークとは何かを改めて考えました。

写真はイメージです

 取り組みの一つが、あいさつや笑顔、相手の目を見るといった基本を、お客様に対してだけでなくスタッフ同士でも行うこと。良くない例をやってみせて「こんな対応をされたらどう思う?」と問いかけ、受け手の立場で考えてもらう。チームが連携することでお客様の信頼を得て感動体験を提供したいなど、「なぜするのか」も伝えています。

感動体験を得られるチームワーク

 チームワークでいかに目に見える成果を出すかにも取り組んでいます。特定の商品の接客施策を考えて、実践したら売り上げが伸びた、といった数値の成果は仕事のやりがいになります。日頃から話しやすい環境を作る努力を重ねたことで、「こうした方が良いのでは」など意見を言うスタッフも増えつつあります。

写真はイメージです

 販売職は、お客様に感動を与える仕事ですが、スタッフ自身が感動することもあります。私も、デート用の服をスタイリングして後日喜ばれたなど接客でさまざまな感動や感謝を感じてきました。

 スタッフがここで働き続けたいと思えるよう、感動体験を得られるチームワークや、そのための指導にも努めていきたいです。

(繊研新聞 2018/04/23日付を再編集)



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