空港で待ち時間があくと、よく思うのは「ネイルしてくれるところがあればいいのに」。ヘアサロンで１時間かそれ以上じっと座って待っていないといけない時も、しばしば思うのは「座っている間にネイルでもしてくれたら時間の節約になるのに」。
別にネイルでなくてもいいのだが、以前からヘア、ネイル、フェイシャルマッサージなど、カテゴリーごとにアポをとってあちこちに出かけて行かないといけないのはめんどくさい、１ヶ所でいろいろなことをすませられたら時間が節約できて便利なのにと思っていた。
そうしたら、ミッドタウンイーストに「フラート・ビューティ・ブティック」という、１ヶ所でほとんど何でも美容系サービスを提供する店が４月にオープンした。
フラート・ビューティ・ブティックは、１階と地下合わせて750平方メートル弱。地下はまだ完全にできあがっていないが、マッサージ用の個室が並ぶ。１階は見晴らしの良いレイアウトで、明るく華やかな雰囲気を強調。使っているブランドは「オリベ」「ゴールドウェル」「ソティス」などだ。
ここでは口紅やリキッドファンデーションなど、一部の化粧品をカスタムメードでつくってくれる。最近、自分に似合う口紅の色がいまひとつよくわからなくなっていた私は、口紅をカスタムメードしてもらうことに。
日本人メークアップアーティストのエミさんに「洗練されていて品が良くて、かつ艶っぽく・・・」などと希望するイメージを言ったら、エミさんは「贅沢ですね」と笑いながらも、いろいろな色を混ぜて私のための色をつくってくれた。口紅を作る過程はまるで、化学の実験を見ているかのようだ。
保湿のためにシアバターを入れているところ。
型から出すところ。
口紅をつくった残りの色で頬紅もつくれますよと言われ、若干薄くしてもらった同系色の頬紅もつくってもらった。勿論、同じ色をリピートしたければそうできるように、データを残しておいてくれるという。
オーナーは、ヴァイオレッタ・チュルパエヴさん。ウズベキスタン生まれのロシア人で、８歳の時にニューヨークに移住したという。
ヴァイオレッタさんは2006年にマンハッタン郊外のクイーンズにサロンをオープン。それを売却して得た資金で2013年にロングアイランドのマンハセットに別のサロンを開業した。それがうまくいっているので、マンハッタンに同様のサロンをオープンしたという。
マンハセットのサロンではヘア関係は一切やっていないが、フラート・ビューティ・ブティックではヘア、メイク、ネイル、スキンケア、脱毛含め、総合的サービスを提供している。
ニューヨークではブロウ専門店、ストレートパーマ専門店、スレッディング（糸脱毛）専門店、カスタムメイドの口紅だけつくってくれる店など、１つのサービスに特化した店が多い。少ない資金でオープンしやすいのだろうし、みんながみんな大きな店を構えられるわけではない。
しかし、これだけ総合的なサービスを提供し、化粧品のカスタムオーダーも引き受ける店はニューヨーカーにとって新しい選択肢だ。５月初めには、隣に男性向けの床屋もオープンする。
89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッシ
ョンビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで
20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして（!?）つい夜
更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダム
に紹介していきます。また、美容食の研究も始めました（ブログはこちらからどうぞ）
