田村駒 バングラデシュ生産を訴求 環境配慮の背景を紹介

2024/03/05 06:27 更新


バングラデシュ生産に特化した展示会を初めて開いた

 田村駒はこのほど、バングラデシュ展を初開催した。アパレルOEM(相手先ブランドによる生産)では中国、ベトナムに並ぶ軸の一つになっている、「バングラデシュの工場は欧米向けが中心のため、環境に配慮した最新設備や第三者認証を持つ工場が多い」と環境配慮を中心に打ち出した。

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 デニム関連では、ジーノロジア(スペイン)のデニム加工機で水や電力使用を大幅に減らしたデニム工場や、同社のレーザー加工機によりヒゲ加工などを機械化したデニム縫製工場を紹介した。環境配慮では、太陽光の活用や建設評価認証を取得したニット工場、厳しい排水規制をクリアして水を再利用するカットソー製品工場などもある。

 田村駒のオリジナル素材を使った商材もある。中国で備蓄する独自の中国のリサイクル綿「リライズコットン」を使った生地をバングラデシュで、カットソー製品やトレーナーに仕上げる枠組みを見せた。

 従来のアパレルに加え、雑貨や寝装寝具などアイテムを広げる。ジュートやイグサの一種のシーグラスを使ったバッグや小物を揃えた。また、リサイクルコットンのトートバッグや帽子、エプロンなどのホームウェア関連、大手有力工場と取り組むシーツやベッドカバー、ソファカバーなどを打ち出した。

衣類に加えて雑貨や寝装寝具関連にも広げる

 田村駒は、19年10月にダッカ事務所を開設した。日本人駐在員2人に加え、20人弱の体制で品質、納期管理を徹底する。ニット、カットソー製品生産が中心で、今期の現地からの出荷量は前年並み。「脱中国生産の動きが加速している。バングラデシュの強みを紹介し、受注増につなげたい」と顧客、生産アイテムの増加を狙う。



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