実店舗のあり様が改めて問われている。企業はデジタル投資を優先するが、コロナ禍も売上高の過半は実店舗が占める。店や商品を彩り、客の足を止める役割を果たすVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)に携わるアダストリアの倉地誠さんと元ルイ・ヴィトンジャパンのVMD責任者の堀田健一郎さんに、次代にあるべき姿を語ってもらった。
(永松浩介)
MD視覚化の限界
――VMDが変わってきた。
堀田 我々はVMDと呼ばずVMと呼んでいる。旧態のVMDは、「MDをビジュアル化する」という発想。それを払拭したいからだ。多くの日本企業の発想はまだ旧態で、変えなければならないとは思っていない。
自分がいたルイ・ヴィトンジャパンでは5、6年前からマーケティング視点でVMD施策を打っていた。コロナ禍で多くのブランドや店がなくなり、ECとの連動を含め実店舗が果たす役割は大きく変わる。VMDに対する考え方も今が変え時だ。
倉地 マーケティング視点の意味では、自分も4、5年前からその必要性を肌で感じていた。新卒で入社した会社ではやはり、商品を売るためにみせるというVMDのメソッドに従っていた。お客さんをびっくりさせるような打ち出しがないとVMDの意味はないと考えていたが、そこで習った基礎はMDを視覚化するということだった。
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