「ティートトウキョウ」（岩田翔、滝澤裕史）は3月9日、新宿区の淀橋教会で23年秋冬のファッションショーを行った。
前シーズンに続いて素材をベージュ系に絞り、「肌が美しく見える」服作りを掘り下げた。「好き嫌いのある色だが、皆に愛されなくても、気に入ってくれる人に向き合おうと思った」と岩田。色や素材のバリエーションを出すことで多様性も出てきた。
透け感のあるブラウンベージュのシャツにスパンコール刺繍をさりげなく散らしたゴールドベージュのキュロット、足元はイエローベージュのルーズソックスにチャンキーヒールのローファー。トーン・オン・トーンでまとめるというより、ベージュのカラーパレットで女性の様々な日常にフォーカスしてスタイリングの幅を広げた。
深いVネックやビュスティエのディテールでフェティッシュな魅力を際立たせ、ミニスカートや膝上丈のプリーツスカートを多めにして素肌を見せる。
メンズライクな強さと女性らしさがミックスされたアウターの存在がメリハリを作る。ネップ入りのへリンボーンを使ったジャケット、グレーベージュのロング丈ピーコート。上品なテクスチャーにミリタリー要素が融合されて、きりりとした大人の品格を感じさせている。
（須田渉美、写真＝加茂ヒロユキ）
