「ティートトウキョウ」(岩田翔、滝澤裕史)は3月10日、東京都港区のアーク・カラヤン広場で24年秋冬のショーを単独で行った。テーマは「ミラーレイク」。映画『ブラックスワン』を発想源に、「葛藤し病んでいく主人公に感じられる、人間味や感情的な部分を表現した」と岩田。テーラードジャケットを軸に、マスキュリン&フェミニンのレイヤードスタイルで揺れ動く心理を描く。チェックのジャケットから派生したミニドレス。ウエストを程よくシェイプさせて、品の良い女性像を感じさせる一方、オーバーショルダーのジャケットをラフに羽織る衝動的な強さものぞかせた。
いつもより男性的なスタイルが多い印象だが、ミニ丈のボトムで素足を出して艶っぽさを強調する。ジャケットの胸元には小さなカットが入り、トラウザーの膝やシャツ襟には陰影のあるビジューを施すなど、肌をきれいに見せる姿勢をディテールに反映した。
(須田渉美、写真=加茂ヒロユキ)