東京の大都市中心部のSCは「館の独自性」を一段と強める。コロナ下で、ECが拡大していることに加え、テレワークが広がり、都心で買い物していた消費者の多くが自宅近くの郊外・都市近郊SCを利用しているためだ。各施設とも売り上げ全体が厳しい中で、「郊外・都市近郊SCにはない高感度で、価値が高い商品やブランドは健闘している」(ルミネ新宿など)ため、テナントと連携して館独自の商品提案や店作りを促進する。
一層の差別化
コロナ下で、足元商圏客の需要を捉えた郊外・都市近郊SCは健闘する一方、海外を含めて広域から集客してきた大都市中心部のSCの売り上げは大きく落ち込んでいる。「都市型の高感度ファッションが好調」という郊外・都市近郊施設も多く、都心から出店の軸足を移すファッション専門店も増えている。大都市中心部のSCは、競合激化を背景に、コロナ禍以前から館の独自性を追求してきた。コロナ下で消費が変化するなか、一層の差別化が求められている。
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