東レ 海洋生分解性のマイクロビーズを開発

2024/04/16 06:25 更新


 東レは海洋生分解性を持つ真球状のポリアミド(ナイロン)4微粒子を開発した。海洋マイクロプラスチックごみの一因となる化粧品や洗顔料に含まれるマイクロビーズの代替材として24年度末の販売開始を目指す。

【関連記事】《東レ経営研究所産業経済調査部長福田佳之の経済展望㊤》24年度こそ本格回復なるか

 同社はファンデーションやアイシャドーに柔らかな肌触りや滑り性を持たせるために使われる真球状のポリアミド12微粒子を製造販売してきた。近年、化粧品などに使われるマイクロプラスチックビーズが海洋汚染防止の点から課題となっており、世界で規制が進んでいる。

 このため東レは生分解性を持つポリアミド4微粒子の開発に着手。通常ポリアミド4は溶媒を用いたり熱溶融では微粒子にするのが困難だが、独自技術で微粒子・真球化に成功した。

 開発したポリアミド4微粒子の生分解性は活性汚泥中だけでなく、微生物が少ない海洋中でも十分な生分解性を持つことを確認している。また化粧品原料として必要な安全性確認や成分表示名称の取得を完了しており、化粧品メーカーなどとサンプル評価を進めている。

関連キーワードサステイナブル



この記事に関連する記事