《古着人気を探る㊤》人と違う物を手軽に楽しむ

2023/04/18 08:00 更新有料会員限定


23年3月にオープンしたばかりの「古着屋JAM」下北沢店

 古着の人気が続いている。ブランドの買い取り・販売のリユースショップやフリマアプリ「メルカリ」などが広がり、二次流通市場も拡大している。こうした中、米国をはじめとした海外古着を主力に、意欲的に動いている企業のキーパーソンに、古着ビジネスの手応えや人気の理由について語り合ってもらった。

《出席者》 

  • JAMトレーディング社長 福嶋政憲氏
  • デザートスノー社長 鈴木道雄氏
  • MXN JAPAN執行役員 依田慎吾氏

SCからも引き合い

 ――各社の紹介を。

 福嶋 会社としては16期目で、海外古着店「古着屋JAM」を主力に3業態で23店、ECもしている。増収が続いているが、特にここ3年間は成長が著しく、23年11月期も前期比30%増ペースだ。

 鈴木 海外古着店「デザートスノー」を13店、別会社MICMO(ミクモ)でも古着店6店を運営している。コロナ下にデザートスノーを8店出し、22年には商業施設への出店も開始。自店が多数ある東京・下北沢は、コロナ禍の影響がそれほどなく、既存店の売れ行きも悪くなかった。コロナ下にぐっと盛り上がった下北沢だが、現在もその反動は見られない。新規出店した分だけ売り上げも増えている。

古着屋が増え続ける東京・下北沢

 依田 当社は5カ国に拠点があるMXNグループの1社で、5カ国の物やサービスを他国に持って行って広げるビジネス。その一環として韓国でNAVER(ネイバー)が作った古着に特化したアプリ「VintageCity」(ヴィンテージシティ)の運営を代行している。21年12月にアプリのサービスを開始した。現在のダウンロード数はおよそ130万、加盟店は700近い。メディア的な立ち位置で古着の接点を作ってきたが、23年3月に決済機能を付けた。一部の商品が買えるようになり、購入できる店舗と商品数を広げつつ、新たな楽しみ方をアピールする段階に突入した。

 ――古着の人気の背景は。

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