《視点》キャッシュレス化は進むのか

2018/05/30 05:59 更新


 コンビニエンスストアやスーパーのレジの長い列で、前の客が財布の小銭を必死に探していたり、ちまちまと出しているのを見るとイライラしてしまう。クレジットカードや電子マネーで決済すれば1秒で終わるのに、何十秒も待たないといけないからだ。同時に、いかに現金派が圧倒的かを実感する。

 さすがにECはほとんどがカード決済で、現金で支払う人は少ないだろうと思っていたが、そうでもないらしい。代引きや銀行振り込みは少なくなっているものの、翌月にコンビニで現金払いができる後払い決済サービスが伸びている。

 実際、大手アパレルSPA(製造小売業)のECでは、購買客の3割の客がこの後払い決済を選択しているというから驚きだ。カードを持っていない客というよりも、届いた商品を確認してから払いたい、カード情報を登録するのは不安、スマートフォン経由だとカード情報の入力は省きたいといったニーズを取り込んでいるようだ。

 東京五輪に向けたキャッシュレス化の潮流のなか、日本でもQR決済サービスに関心が集まっている。中国のようにスマホ1台さえあれば外出できるようになったときに、それがどれだけ普及するかに注目したい。(藤)




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