《視点》誰かとつながる

2020/05/14 06:23 更新


 「近いうちに集まろう」「お花見をしよう」と友人たちと話してから早2カ月。代わりにリモート(オンライン)飲み会の誘いが増えている。パソコンの周りに好きな酒やつまみを各自用意し、近況を報告し合う。

 「(すでに自宅にいるから)家に帰らなくていいのがめちゃくちゃ楽。すぐ寝られる」とのこと。なるほど。業務上の都合でやむを得ずたまに出勤している友人は、「毎日テレワークよりは、同僚に会えた方が気分転換になる」と話していた。確かに自分も、取材先の人に電話するとつい長話になってしまう。 

 実店舗の休業にともない、専門店各社はECやSNSでさまざまな工夫をしている。インスタライブ、ユーチューブ、チャット接客、電話注文などなど。共通するのは人同士のコミュニケーションだ。誰かとつながっているという実感が、非現実の連続で失いかけていた日常を思い出させてくれる。ほっとする。

 服を売る。服を買う。企業や人が経済活動を続けることも、この世界の当たり前の一つを守っているんだと思う。

(石)



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