《視点》災い転じて…

2022/01/19 06:23 更新


 新型コロナウイルスと人類との戦いは3年目に突入しようとしている。当初、誰がここまで長期化すると予測しただろう。

 企業によって差はあるが、業界全体として従業員と取引先・客に感染者を出さないよう最大限の努力を重ねていると感じる。出入り口での消毒や検温装置の設置はもちろん、飛沫(ひまつ)防止のアクリル板やビニールシートの据え付け、テレワーク・オンライン会議の導入、スタッフの輪番制による店舗運営、EC機能の増強などなど、工夫点を挙げればきりがない。

 従業員のちょっとした体調不良にも敏感になった。以前ならなかなか休めない職場も多かっただろうが、感染予防のために「念のために休ませる」という意識が広がった。コロナが契機となったのは皮肉なことだが、働き手に優しく、病欠に寛容な職場が増えたように思う。

 一日でも早いコロナ終息を願うのは当然だが、従業員の健康と命を第一とする企業のあり方は、アフターコロナの世界でも残って欲しいと願う。

(潤)




この記事に関連する記事