小学校高学年の娘に誕生日プレゼントは何が欲しいのか聞いてみたところ、なんと現金。何に使いたいのか詳しく聞くと、時代の違いを実感させられた。
現金の半分は、推し活をしているユーチューブの実況グループのグッズが当たるくじ引きに使いたいそうだ。そのグループは、ふだんは顔を出さずキャラクターで通していて、今年はライブをして大きく盛り上がったようだ。デジタル空間をうまく活用してファンを増やし、リアルもうまく組み合わせる手法は、今という時代を象徴している。
そういえば、ある商業施設で服屋を取材した際、同じフロアのタワーレコードがすごく元気だと聞いた。気になってネットで調べてみると、同社はスタッフの〝好き〟を重視したリアルならではの提案を強め、24年2月期の最終利益は過去最高という。レコード（中古含む）の売り上げも伸ばし続けている。
好調へつながる原動力はスタッフの熱量。そしてリアルだからこそ伝えられる魅力や価値がある。ファッションもこうした点から改めて学ぶべきことがあるのではと思った。
（畔）
