古着セレクトショップのウィゴーは前期(15年2月期)、「ウィゴー」業態の売上高が前期比15%増の240億円となった。新規出店が2ケタ増加、レディスの客数増に加え、地方SC向けMDも軌道に乗せ、既存店売上高も10%伸びた。
同社は18~22歳のヤングMDを強化し、ここ数年順調に業績を伸ばしている。14年は東京・原宿での多店舗展開でヤング集客強化、1900~2900円での最新トレンド提案で、知名度がさらに上昇した。レディスアクセサリー類も充実、レディス客比率は6割まで高まった。
創業20周年で行った多彩なイベントも売り上げを底上げした。人気の読者モデルが集まる「読モボーイズ&ガールズ」と組んだファンイベントは盛況。志村禎雄、とまん、バトシンといったモデルは、自身のSNS(交流サイト)で20万フォロワーがいるため、イベントでも最大3000人規模を集めている。おしゃれ感度のある読者モデルがストリート系スタイルを推す発信も手伝って、有力ストリートブランドと同じフロアの店や、「ニコニコ本社」が入る池袋ピーダッシュパルコ店も堅調で、10~20代前半が反応するカルチャーと結びついてきた。
さらに地方SC店も売り上げを伸ばしている影響も大きい。都市部のMDを修正して、ベーシック商材の比重を高める売り場ユニットを組んだのが成果を上げた。
「プニュズ」「ジョルダーノ」などを含めた前期のアパレル全体の売り上げは250億円になる模様。
今期は年間20の出店を計画、そのうち春は13店になる。今後は中堅スタッフを活用するため、都心に路面店も出す予定。お笑いタレントの渡辺直美さんがプロデュースする「プニュズ」も好調で、都市部で出店を検討している。