血行促進、疲労回復、体調管理… 広がる“いたわり消費”と商品開発

2024/04/24 12:00 更新会員限定


自分の体をいたわるためだけでなく、家族や親しい人へのギフト需要も増えている

 毎日の生活をより心地良く過ごしたい――。そんな欲求がじわじわと高まっている。「きっかけはコロナ禍」と指摘する声は多い。従来の自由が抑制され、不便な生活を強いられた。未知のウイルスに対する不安も膨らんだ。少しでも心と体への負担を小さくしたいという思いが以前にも増して世の中に広がったはずだ。そんな欲求に応えようとする商品開発がここ数年で増え、売れ行きが順調な商品は少なくない。

一般医療機器として

 象徴的な事例は、〝リカバリーウェア〟の名称で認知が広がりつつある商品だ。いずれも鉱物を用いた素材が体から発せられる遠赤外線を輻射(ふくしゃ)し、血行を促進するというもの。そのうち有力ブランドは、定番商品を一般医療機器の新カテゴリー「家庭用遠赤外線血行促進用衣」として届け出完了済み。〝疲労回復〟を公に訴求できるようになり、販促活動を加速している。自家需要はもちろん、家族や親しい人へのギフト需要も多いようだ。

 紳士服専門店のAOKIが販売する「リカバリーケアプラス」もその一つ。22年に発売し、昨秋冬商品は「ほぼ完売」。今年2月にはビジネスシーンでも使えるという襟付きセットアップ「パジャマスーツ」シリーズから「パジャマスーツリカバリー」も販売した。

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