フィットネスジム運営のワールドフィット(東京、高城大樹社長)のオリジナルフィットネスウェア「クロノス」が売れている。24年から販売を始めたゴルフウェアも好調で、新規客の増加につながっている。今年5月末に東京・表参道に旗艦店を出すなど、出店を拡大している。
(高塩夏彦)
クロノスは17年にスタートし、ジムでの着用に適したスポーツウェアを主力としてきた。落ち着いた色みのクールなデザインが、ジム通いの道中もおしゃれでいられると評判になり、人気に火が付いた。中心価格はTシャツで約1万~1万5000円、ボトムで2万~2万5000円。

主な販路は、直営とフランチャイズを合わせて20店ある実店舗だ。ジムをフランチャイズで全国展開してきたノウハウを生かし、東京、大阪、名古屋の3大都市圏だけでなく、北海道や沖縄にも店を構えている。
認知度向上と店舗拡大に伴い、売り上げも伸びている。ゴルフウェアや23年に出店したギンザシックス店が好調で、富裕層の顧客も増えた。23年の月商は平均して約1億円だったが、25年に入ってからは2億円近くに伸長。「今年中に2億5000万円まで伸ばしたい」(高城社長)という。
これまではジムでストイックに体を鍛えている顧客が多かったが、商品のデザイン性の高さを生かして、よりカジュアルにスポーツを楽しむ層にもアプローチする考えだ。その第一歩が表参道の旗艦店。「ファッションの中心地に店を持つことで、新たなブランドイメージを獲得できる」とみる。

今後も新規出店を継続する。東京以外の大都市でも一等地を狙って店を出し、25年中に25~30店まで増やしたい考えだ。