レディスウェア「ヨウヘイオオノ」のデザイナー、大野陽平は今春、新たに「3711プロジェクト」を立ち上げた。使われないままの反物を生かして一点物を作るプロジェクトで、2月下旬に東京・表参道で初の展示販売会を行った。
3711は、反物の多くが、きもの1着分の37センチ幅×11メートルの規格であることに由来する。制約された規格の古布を、ヨウヘイオオノのフィロソフィーが詰まった、現代のワードローブへと再生していく。現在は袖が立体的になったドレス、キャミソールドレス、オールインワンの3モデルを制作している。価格は6万~10万円。
大野自身が骨董(こっとう)市などで集めたシルク、ウールの反物を使う。時代や産地は問わず「単純に可愛いと思ったものを選んでいます。洋服の形にすることで価値を見いだしてもらえれば」と大野。セレクトショップで販売されるヨウヘイオオノとは販路を分け、ギャラリーなど「幅広い方に見てもらえる場所で展示販売していきたい」という。