17春夏ミラノコレ、フェミニンが主力

2016/09/28 05:55 更新


 【ミラノ=小笠原拓郎、青木規子】17年春夏ミラノ・コレクションは、フェミニンなスタイルが主力となった。フリルやレースで表現する分かりやすい女性らしさだけでなく、大きなドレスのウエストを絞ってフェミニンなシルエットを作るなど、表現方法は幅広い。色は優しいイエローやダスティーピンク、ペールグリーンといった柔らかな色が増えている。


ワンカラーのエレガンス…マルニ

 

マルニMarni_ss17_0346

 ここ数年、装飾性が増していたマルニは、今回ほとんどがワンカラーコーディネート。得意とする大きな柄は控えめ。代わりに色が主役になった。白から始まり、黒や赤、スモーキーグリーン、ラベンダーといった色が全身を包み込む。アイテムは、張りのあるコーティングクロスで仕立てたドロップショルダーのボリュームドレスが中心。大きなパッチポケット付きのワークテイストのドレスに、共布のベルトをぐるぐると巻きつけて、エレガントなフィット・アンド・フレアドレスに仕上げた。左右に二つ大きなポケットを付けたウエストバッグを組み合わせると、パニエのような丸みも加わってボディーラインに強弱が生まれる。実用的なアイテムで女性らしさを表現した。全身にプリーツ加工したアシンメトリードレスは、丸みのある袖にスラッシュを入れて抜け感をプラス。いつになく軽やかな感じが心地良い。

 

 

MSGM
MSGM

 MSGMの春夏はポップでガーリーなスタイルに仕上がった。カラフルな色の重ね、大きく波打つフリル、カジュアルなスポーツテイスト、甘いミニ丈のスカートスタイル。マッシモ・ジョルジェッティが好んできた要素が盛り込まれている。身頃に大きなフリルが流れる白シャツには、花柄のティアードミニ。ビッグシャツとチュールのスカートには、タイトなカシュクールトップやレギンスを合わせる。たすき掛けのようにフリルを斜めに流すアイテムも新鮮。Tシャツやセーターとのレイヤードが楽しめる。

 

 

エトロ
エトロ


 エトロは70年代調の自由なムードが漂うフォークロアスタイルに、ポップな色柄やスポーツアイテムをプラスしていく。ベースになるのは、風にひらめくマキシ丈のエアリードレスや、クロップト丈のカシュクールトップ、ロング丈のガウン。そこに大判のストールを巻き透けたり、フードポンチョで体を覆ったり。パッチワークや刺繍、フリンジの装飾も満載だ。アクセントになるのはスポーティーなブラトップやビニールのパーカブルゾン。民族調の柄とともに、太さの違うストライプ合わせてグラフィカルに表現している。

 

 

ポーツ1961
ポーツ1961

 エフォートレスなスタイルを得意としてきたポーツ1961が提案するビッグシルエットは、軽やかで爽やかだ。ビーチを連想させる色柄や小物を組み合わせて、モダンな夏の装いを表現した。腰を隠すほど大きいシャツとワイドパンツは、上下ともに太いストライプ柄。白とブルー、白とグリーンのストライプを組み合わせて幾何学的に表現している。ほかにもシャツドレスとシャツのレイヤード、シャツとパンツのセットアップなどシャツのバリエーションが充実。シャツは脇をスナップで開け閉めでき、パンツの裾にはスリットが入っているため、量感があっても軽やかな抜け感が生まれている。ブルーのアイメイクのモデルが、ビーチマット風のクラッチバッグを小脇に抱える姿が都会的。

 

 

マックスマーラ
マックスマーラ


 マックスマーラのテーマは「トロピカルモダン」。はやりのアスレジャーテイストとジャングルを合わせた。軸になるのはジップアップブルゾンにパーカベスト、タンクトップ、レギンス、サンバイザー。定番的なスポーツアイテムに、ジャングルに茂るグリーンの木々や鮮やかな鳥を描いていく。切り替えや前立てをトリミングするのはウェットスーツのような黒のライン。ボディーコンシャスなシースドレスも健康的なアイテムに仕上がっている。自然の中で見られるブルーやオレンジ、パステルイエローのワンカラーコーディネート、オウムやリスのセーターも出てきた。

続きは繊研新聞で



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