米ゼロハリバートン リブランディングで拡大

2019/11/21 06:30 更新


ネルソンCEO

 エース子会社の米ゼロハリバートンは、新モデルの発売に合わせてリブランディングし、プレミアムラゲージブランドとして打ち出す。旗艦店のゼロハリバートン丸の内店(東京)を今月リニューアルオープンし、ブランドの新コンセプト「In Persuit」(追求)を世界で初めて表現した。トム・ネルソンCEO(最高経営責任者)は、「アイデンティティーをアップデートする。消費者にフレンドリーなブランドとなり、商品自体も変革する」と話す。

【関連記事】米ゼロハリバートン 丸の内店を改装オープン

 同ブランドは人類初の月面着陸を成功させたアポロ11号が月の石を地球に持ち帰る際に収納ケースとして使用したことで広く認知されるようになった。ただし、「月に行ったのは50年前。新しい発信も必要だ」。

 17年には全製品の生産拠点を米国に戻し、これまで培った技術と一貫した物作りの姿勢を強調した。18年にはブランドロゴを刷新。今後は顧客像である「自分の信念をしっかりと持った人」を捉えるため、強さや保護力、美しいデザインを進化させる。一方、ブランドを象徴するアルミニウムと「ダブルリブ」と呼ぶ2本のリブは「必ず残し続ける」。

 販路は「日本と米国を足固めし、アジアを戦略的に攻める。いずれヨーロッパも開拓する」として各国の販売代理店にも新コンセプトを浸透させる。直営店はこれから6店を新規に出す予定。実店舗での対面販売を基本に、販売国によってはECやテクノロジーを駆使したオムニチャネル化にも取り組む。

 ラゲージを取り巻く環境を「アクセサリー化してファッションの一部になり、市場が広がっていることが大きなチャンスになる」と見る。グローバルブランドによる競争が強まるプレミアムラゲージ市場のなかで、顧客の支持を得るには「ブランドの信念を貫くことが最も大切になる」と語る。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事