ネクタイメーカーのアイネックスは、ネックウェアの新ブランド「ニューリータイズ」を作った。クラシックで正統派のネクタイ作りで知られる同社が、「ネクタイを日常的に着けない人や、カジュアルなファッション感覚を持っている人に、ネックウェアを着けて欲しい」と新規客層の開拓をめざした取り組みだ。
◆トレンド感覚で
ニューリータイズは、若い社員が中心となって企画している。ネクタイをシーズンごとのファッショントレンドの感覚でデザインする。
17~18年秋冬は、トラッドアイテムとスポーツテイストを着崩した90年代のストリートスタイルから着想した商品を揃える。スタジャンをイメージしたニットタイは、小剣がシルクで大剣がシルク・ウールの生地の切り返しの仕様。袖と身頃をコンビネーションにしたスタジャンのような印象を出している。スタジャンのワッペンのように、アルファベットの刺繍ピンズも揃えていて、組み合わせるとよりスタジャンっぽくなる。
そのほか、表地をナイロン・裏地をシルクにしてスポーティーな印象にしたタイや、ニット生地で光沢感を抑えたアスコットタイ、スポーツチームのマスコットキャラクターのようなモチーフをジャカード織りで表現したボウタイなどもある。
◆素材、モチーフに工夫
どれも、あえてクラシックなネクタイでは使わないような素材やモチーフを採用している。芯地も薄くして、柔らかい整理加工でドレッシーさも抑えた。剣先は日本の職人の手巻きの三巻仕立てなど、専業メーカーならではの手仕事の仕様も盛り込んだ。ボウタイで7000円、ネクタイ・アスコットタイで1万円ほど。
百貨店・セレクトショップやアパレルブランドのネクタイ売り場に新鮮なイメージを生み出す商品として、小売店に提案する。