ジーンズ主力の「オーセン」は、米リーバイスのサンフランシスコ本社でデザイナーとして経験を積んだ前村拓実さんが手掛けるブランド。シンプルで飽きがこない、長く着られるデニムアイテムで人気を集めている。再生素材や環境に優しい加工方法の採用など、サステイナビリティーも重視している。
前村さんはリーバイスのデザイナーを日本と香港で歴任し、実績を買われて日本人初の本社デザイナーとして活躍した。22年に独立し、オーセンを立ちげた。
「服を通した社会貢献」を掲げ、環境に配慮した物作りに注力している。主力のデニムアイテムには再生糸を使い、洗いやダメージ加工は水の使用量と汚染を抑えた加工を得意とするサーブ(神奈川県平塚市)などに依頼している。
商品はメンズとレディスがある。レディスはローライズのワイドフィットの定番ジーンズ(税込み2万900円~)が人気。ヒップ回りのパターンを小さめにし、すっきりと着られる。メンズの定番ストレートジーンズは、裾を少しだけ広げることでエレガントな印象に仕上げている。
トップも充実している。染料の混ぜ方や染色方法を独自に開発した「ジャンブルダイ」シリーズのスウェットは、独特の玉虫効果が魅力だ。Gジャン、カバーオールなどのデニムアウターのほか、夏物ではビンテージテイストのTシャツも得意とする。

現在の販路は大手セレクトショップや百貨店への卸。今後は地方の有力個店などへ拡販し、全国的に知名度を上げる考えだ。