これまでは既製スーツ市場が縮小する中、新たな客層を獲得したオーダースーツだけが成長してきたが、新規参入が増え、競争が激化した。手が届く価格帯のオーダースーツはレッドオーシャンになってしまった。そこで、ビッグヴィジョンは「時間軸」という新たな価値の提供で勝負に出た。それが「7日間オーダー」だ。
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時間が価値を生む
従来のオーダースーツの価値基準は「感度」と「価格」の2軸だったが、ビッグヴィジョン社長の吉村雅隆は、「時間=短納期が新たな価値を生む」と考え、グループの生産会社のオリジナルテクノロジー青森工場の改革に挑んだ。通常、既製スーツを購入した際、スラックスの裾上げなどサイズ補正があるため、商品を受け取るのは翌週の土日と、7日間ほどかかることが多々ある。現状3~4週間かかるオーダースーツが7日間で納品されるなら、スピードに差がなくなり、既製スーツの牙城(がじょう)だった成人式やフレッシャーズなどオケージョン需要を獲得することも可能となる。
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