「ボッテガ・ヴェネタ」はこのほど、〝サロン01ロンドン〟と題した21年スプリングコレクションを発表した。このコレクションは、10月9日にロンドンのサドラーズウェルズ・シアターでサロン形式で発表されたもの。
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ワールドワイドの発表を前に、プレス関係者のもとへコレクションのアイデアとなった写真集や資料が送られてきた。その資料で素材感などのイメージを広げながら、サロン形式でのショーの配信を見るという趣向。コレクションのキーワードとなったのは「マイホーム」。「マイホームがどのように心地良さと安心を呼び起こすかという考え方を発展させ、制限と自由の間にある緊張感―ルーティーンと、自由を求めてそれを破壊しようとする潜在的な情熱―との関係」を表現したという。
コレクションで感じるのは、マイホームの快適さをイメージさせるニットの多さだ。ニットのワンピースやセットアップでリラックスした雰囲気を描く。ニットの編地はどこかボッテガ・ヴェネタのアイコンのイントレチャートのようにも受け取れる。
ディテールでは深い襟ぐりやベアバックでシンプルなラインに変化を作る。タンクトップやドレスの胸元は大きく開き、ホールターネックで背中を見せる。ウッドビーズをつないだドレスやセットアップは、ハンドクラフトの技を散りばめながら落ち着いたムードに仕上げている。メンズでは大きなバックルを強調したベルトと組み合わせるワイドパンツが目立った。
(小笠原拓郎)