カルティエは、女性起業家支援を目的に行っている国際ビジネスプランコンペティション「カルティエウーマンズイニシアチブアワード」(CWIA)の受賞者2人による講演を、お茶の水女子大学で実施した。同大学次世代アントレプレナー育成事業が主催するイベント、ディアーマイファーストステップ―世界の女性アントレプレナーに学ぶ「社会を変える私のファーストステップ」の一環で行われた。
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講演を行ったのは、18年度北米地区受賞者のイーディン・ユー氏と、ヨーロッパ地区受賞者のクリスティナ・ツヴェタノヴァ氏。
医学博士でもあるユー氏は、救急患者のための救急医療に役立つ、緊急医療連携プラットフォームを開発した。研修医時代にボストンマラソン爆破事件で救命に携わった経験から、迅速かつ正確に患者の情報を医療チームが共有できるシステムの必要性を痛感。スマートフォンアプリ「トゥイアージュ」を開発し、15年から現在までに54の病院、260の救急車運営会社に導入した。
ツヴェタノヴァ氏は、視覚障害者向けの世界初の点字タブレットを提供するブリタブテクノロジーのCEO(最高経営責任者)兼共同創業者として開発の経緯を語った。
学生や聴講者に向けたエールの言葉も力強い。ユー氏は「人それぞれが持つ可能性は決して測れない。失敗や恐れは誰しも経験するが、必ず立ち上がれるし、達成できる。だから踏み出すべき」と語った。
CWIAは、カルティエとビジネススクールのインシアード、経営コンサルタントのマッキンゼー・アンド・カンパニーが06年に設立したコンペティション。現在、8月31日締め切りで、19年度の応募者を受け付けている。