「ホールラブキョウト」 伝統工芸で「捨てられないビニール傘」

2021/03/22 11:00 更新


 アクセサリー製造販売、チマスキー(京都市)は今春、伝統工芸を取り込んだライフスタイルブランド「ホールラブキョウト」から、ビニール和傘を発売する。創業160年の和傘メーカー、日吉屋(同)と協業したもので、コンセプトは「捨てられないビニール傘」。

 きっかけは廃業した京友禅の染工所から多くの型紙を譲り受けたこと。「日本らしいものから現代的な柄まであり、グラフィックデザインの視点から見ても優れていると気付いた」という。

 日本で多く捨てられているビニール傘に採用することを思いつき、付加価値があって捨てられない傘を目指した。和傘の老舗、日吉屋に話を持っていくと、若年層に向けた新しい和傘の可能性に期待してくれたという。

 商品は4種類ある。京友禅の型紙から意匠を抽出し、ビニールに出力したタイプと、傘の骨に金箔(きんぱく)を施したタイプがある。「忍び格子」(商品名)は日本古来の格子柄を使い、「波寄せ」はカタカナの「ハ」のような波模様をミニマルに表現した。ともに透明ビニールだから、柄が浮かび上がる。7万5000~8万8000円。

 ホールラブキョウトの直営店とオンラインショップ、ビームスジャパン(期間限定)で販売し、京都市ふるさと納税返礼品サイトでも扱われる。

日本古来の格子柄を表現した「忍び格子」

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