デファクトスタンダードと大妻女子大 廃棄衣料をアップサイクル

2021/01/07 06:25 更新


 ブランド品宅配買い取りサービスのデファクトスタンダード(東京)は、大妻女子大学家政学部被服学科染色デザイン研究室と連携し、廃棄衣料を素材として活用してアップサイクルする取り組みを始めた。

 同社は消費者が不用となったブランド品を宅配便を使って買い取るサービス「ブランディア」を運営している。そのサービスで値段が付けられず、廃棄せざるを得なかった衣料に素材としての価値を見出し、廃棄を削減していく「廃棄0(ゼロ)プロジェクト」を20年4月から開始していた。

 これまでに廃棄衣料を使った店舗ノベルティーの作成、ハンドメイド素材としての無償提供、金沢文化服装学院によるドレスの制作企画、プロテニスプレイヤーとのタイダイ(絞り染め)企画など、リメイクやアップサイクルを通して廃棄衣料に新しい価値を見出す試みを行ってきた。

 大妻女子大学の染色デザイン研究室との取り組みは、金沢文化服装学院に続く教育機関との連携第2弾となる。デファクトスタンダードが大妻女子大学被服学科3年生の学生に廃棄衣料を無償で提供。学生が伝統染色、手芸、工芸、デザイン・アート、デジタル染色の五つの手法を用いて廃棄衣料をアップサイクルする。

 アパレルだけでなく、アクセサリーや生活雑貨など、廃棄衣料をさまざまなアイテムに生まれ変わらせる。21年3月まで取り組む予定。また、デファクトスタンダードの社員が登壇し、同社のサステイナブル(持続可能な)の取り組みなどを紹介する授業をオンラインで実施した。

 同大学の中川麻子准教授は「今回の取り組みは学生たちがSDGs(持続可能な開発目標)についての理解を深める機会であるとともに、これまで大学で行ってきた服飾、染色、デザインの学びを実社会に向けて生かす場となる」とコメントしている。

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