E-テキスタイル・ウェアラブル 周回遅れの日本、標準化急げ

2023/06/07 06:30 更新有料会員限定


先週開催された「E-テキスタイル&ウェアラブル展」でのいしかわ次世代スマートテキスタイル研究会のブース

 「E-テキスタイル」という言葉をご存じだろうか。繊維素材、製品の新たな出口(用途)として期待が持たれているものの、大手メーカーはじめ企業の動きは鈍く、業界全体でも関心は決して高くない。導電性繊維やセンサーなど基礎技術では優れたものを持つにもかかわらず、世界的にみれば日本は「周回遅れ」だ。

(特別編集委員 藤浦修一)

 E-テキスタイルと聞いてもピンと来ない読者も多いだろう。この分野の第一人者の一人である東洋紡コーポレート研究所主幹の前田郷司氏は、米国試験材料協会が20年に「処理能力の有無にかかわらず、電気回路、電子回路をもたらす要素を含む繊維、糸、布地あるいは最終製品、それらの構成要素」と定義していることを紹介。国際電気標準化会議(IEC)も同様の定義とのことだ。つまり導電性糸など電気を通す繊維素材やこれを使った生地、製品などがその典型ということになろうか。

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