必要な量を製造し、適時納品して消化率を高める――ニット・カットソー製品が主力の中堅OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)企業、フェニックス・インターナショナル(東京、脇坂大樹社長)の試みが順調に滑り出した。「環境配慮商品と言って、大量に余る笑えない現実がある」(脇坂社長)なかで、半年前の計画による従来型の生産ではなく、消化率の向上を目指す独自の手法で、昨年秋に一部のアパレル企業と取り組み始めた。「我々にとってのサステイナビリティー(持続可能性)は無駄になる商品を作らないこと」。ファッション産業に求められるのは真のパートナーシップだ。
(永松浩介)
楽より新たな価値を
OEM企業にとっては1回に大量受注をもらった方が売り上げは読めるし楽だが、同社の考えは異なる。展示会では最低限の発注にとどめてもらい、シーズンに入ってからマーケットの動向を見つつ小刻みに生産・納品し、消化率を高める仕組みの提案だ。その結果、展示会での全量受注に比べて注文が減ってもいいと思っている。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!