フェニックス・インターナショナル 「作り過ぎない」のが持続可能性 環境配慮商品が余る現実変える仕組みを

2021/07/13 06:27 更新有料会員限定


 必要な量を製造し、適時納品して消化率を高める――ニット・カットソー製品が主力の中堅OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)企業、フェニックス・インターナショナル(東京、脇坂大樹社長)の試みが順調に滑り出した。「環境配慮商品と言って、大量に余る笑えない現実がある」(脇坂社長)なかで、半年前の計画による従来型の生産ではなく、消化率の向上を目指す独自の手法で、昨年秋に一部のアパレル企業と取り組み始めた。「我々にとってのサステイナビリティー(持続可能性)は無駄になる商品を作らないこと」。ファッション産業に求められるのは真のパートナーシップだ。

(永松浩介)

楽より新たな価値を

 OEM企業にとっては1回に大量受注をもらった方が売り上げは読めるし楽だが、同社の考えは異なる。展示会では最低限の発注にとどめてもらい、シーズンに入ってからマーケットの動向を見つつ小刻みに生産・納品し、消化率を高める仕組みの提案だ。その結果、展示会での全量受注に比べて注文が減ってもいいと思っている。

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