合同展「シューズ・フロム・スペイン」26年春夏 デザイン性、履き心地の良さに注目

2025/07/15 06:27 更新NEW!


イマノル・マルティネス氏

 スペイン貿易投資庁、スペイン大使館経済商務部、スペイン靴工業会が共催する26年春夏向けの合同展シューズ・フロム・スペイン(7月15、16日)は12ブランドが出展する。消費傾向や貿易の環境が大きく変わる中、上質感やデザイン性、履き心地の良さなど付加価値の高いブランドが中心となっている。同展は東京・恵比寿のエビス303で開かれる。

 日本での開催は、コロナ禍を経て春夏のみ継続している。かつてはエスパドリーユなどのカジュアル靴が主体だったが、日本のニーズは革靴や革製スニーカーの中高級品へと移行しつつある。スペイン靴工業会によると、24年の対日輸出は金額ベースで前年比4%減の2170万ユーロ、足数が34.7%減の約40万足。減少傾向は続いたが、平均単価は47%上昇した。紳士靴、婦人靴ともに革靴の比率が高まり、輸出の70%を占める革靴は平均単価が約80ユーロと輸出国の第2位となった。

 スペイン靴工業会マーケティング・国際事業開発担当ディレクターのイマノル・マルティネス氏は「世界的にファッションが消費のトレンドから外れ、食やレジャーにお金をかけても着るものが優先されない時代となった。一方で、デザイン性やクラフト価値の高さに値段を問わない客層、安ければいいという客層の二極化が進み、マーケットが複雑化している。日本でもその傾向が出ており、カジュアル系の価格帯の低い靴の輸出が大きく減り、プレミアムな価値のあるブランドが成長している」と話す。



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