【パリ=松井孝予通信員】フラッパーズが展開する2ブランド「ティッカ」「エンリカ」が、パリ・ファッションウィークに合わせてマレ「オガタ・パリ」でポップアップを開いた。これまでパリ合同展やショールームを通じて欧州市場を模索してきたが、一般客に開かれた場を設け、ブランド認知の広がりを狙った。
会場となったオガタは、17世紀の邸宅を改装し、美とライフスタイルをめぐる日本文化の発信地として注目されている。ラグジュアリーな環境下、世界から集まる日本への関心が高い層、感性の鋭い来場者が多く訪れる。ここに今回初めてウェアブランドが並んだ。
素材や植物由来の色への関心が高まるパリの市場に向け、両ブランドは天然素材やサヴォワールフェール(匠の技)を生かしたコレクションで、感覚に訴えるアプローチをとった。ティッカは、ゆったりとしたシルエットのユニセックスのワーキングウェアを提案。エンリカは、モダンでタイムレスなレディスコレクション。沖縄の福木や、パイナップル・ココナツの残渣(ざんさ)を生かした新たな和の色彩表現が印象的だ。
2ブランドの世界は、オガタの洗練された空間と調和し、訪れたハイエンド層を引きつけた。
