レディス秋冬、ゴブランの人気継続 30代向けに波及

2017/09/05 04:30 更新


 レディスウェアの17~18年秋冬物で、ゴブラン織りやゴブラン調の生地を使ったウェアが広がっている。17年春では20代をコアターゲットとするブランドを中心に、膝上丈のフレアスカートやビュスティエが多かったが、秋冬は30代を中心とするブランドでも使われている。

(安部裕美)

【関連記事】レディス17~18年秋冬 キルティング広がる

 「ヴェロフォンナ」(サンウェル)が見せるのはベアトップとプルオーバーの一体型ワンピース。2万8000円。他にも無地と切り替えたショートジャケットとアシンメトリースカートを作った。

ヴェロフォンナ


 「レルビエ」(光世)はゴブラン織り風のベアトップ付き裏毛のプルオーバーと、セットアップでも着られるフレアスカートが人気。トップ5900円、スカート9800円。

レルビエ 


 「スタイルザンパ」(ザンパ)は今年らしいディテールとして、背中がレースアップになっているオーバーオールを見せた。ハイネックトップとの組み合わせを推す。7900円。

スタイルザンパ 

《素材3分レッスン》ゴブラン織り、ゴブラン調

フランスのタペストリーの一種 ジャカードやプリント表現も

 フランス語のgobelins。タペストリーの一種で、ウール、シルク、綿などを使ったつづれ織りのこと。本来はフランスのゴブラン家のアトリエの作品を指した。主に室内の壁飾りや高級家具の張布に使われる。

 緯糸は織物の両端の耳から耳まで通っておらず、その色を必要とする部分だけに挿入し、その中を左右に往復して組織する。緯糸の色数は数百に及ぶこともあり、製作に手間と時間がかかるため、非常に高価。

 ここで説明するゴブランは、力織機を使って重ね組織で織ったもので、ゴブラン織りと呼ぶ。厚手で冬の代表的な生地。レディスウェアでは、ゴブラン調の花やペーズリーなどの伝統柄をジャカードやプリントで表現したものも多い。中肉で軽量、春や秋も使いやすく、安価。17~18年秋冬では、スカート、ワンピース、ビュスティエなどで多く取り入れられている。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事