レディスウェアの17~18年秋冬物で、ゴブラン織りやゴブラン調の生地を使ったウェアが広がっている。17年春では20代をコアターゲットとするブランドを中心に、膝上丈のフレアスカートやビュスティエが多かったが、秋冬は30代を中心とするブランドでも使われている。
(安部裕美)
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「ヴェロフォンナ」(サンウェル)が見せるのはベアトップとプルオーバーの一体型ワンピース。2万8000円。他にも無地と切り替えたショートジャケットとアシンメトリースカートを作った。
「レルビエ」(光世)はゴブラン織り風のベアトップ付き裏毛のプルオーバーと、セットアップでも着られるフレアスカートが人気。トップ5900円、スカート9800円。
「スタイルザンパ」(ザンパ)は今年らしいディテールとして、背中がレースアップになっているオーバーオールを見せた。ハイネックトップとの組み合わせを推す。7900円。
《素材3分レッスン》ゴブラン織り、ゴブラン調
フランスのタペストリーの一種 ジャカードやプリント表現も
フランス語のgobelins。タペストリーの一種で、ウール、シルク、綿などを使ったつづれ織りのこと。本来はフランスのゴブラン家のアトリエの作品を指した。主に室内の壁飾りや高級家具の張布に使われる。
緯糸は織物の両端の耳から耳まで通っておらず、その色を必要とする部分だけに挿入し、その中を左右に往復して組織する。緯糸の色数は数百に及ぶこともあり、製作に手間と時間がかかるため、非常に高価。
ここで説明するゴブランは、力織機を使って重ね組織で織ったもので、ゴブラン織りと呼ぶ。厚手で冬の代表的な生地。レディスウェアでは、ゴブラン調の花やペーズリーなどの伝統柄をジャカードやプリントで表現したものも多い。中肉で軽量、春や秋も使いやすく、安価。17~18年秋冬では、スカート、ワンピース、ビュスティエなどで多く取り入れられている。