阪急うめだ本店 ビューティー事業で300億円へ

2017/07/05 04:26 更新


 阪急うめだ本店は、ECを含めた同店の“阪急ビューティー事業”を、3~4年後にも300億円規模にする。「核店舗の商圏を広域化するための手段」(荒木直也阪急阪神百貨店社長)と位置づけ、今春に刷新したECサイト「阪急ビューティー」の事業規模拡大に取り組むとともに、実店舗のサテライト店を多様に展開していく考えだ。

 ECサイトの阪急ビューティーは、3月下旬に「専門大店型モール」として刷新した。阪急本店店頭の8割を占める約160ブランドで立ち上げ、現在は「品揃えの9割をカバーしている」状況となっている。また、既存のコミュニティーサイト「うめだきれい塾」に加えて、6月下旬にコミュニティーモールの「ラ・ビーダプレミアム」内に「うめだきれい塾バイ阪急ビューティー」を立ち上げた。こうしたコミュニティーサイトで消費者との接点を広げるとともに、消費者の意見や情報をECサイトでの販売にも活用していく。

 サテライト店の開設は、阪急本店の売り場の混雑緩和とともに、商圏拡大を進めていくのが狙い。大阪・梅田の阪急ターミナルビル6階の阪急17番街内に「阪急百貨店ビューティーサロン」を開設したほか、18年度にもエステなどトータルビューティーのサロンを梅田に開設する計画だ。別にインバウンド(訪日外国人)対応のショップ開設も検討している。

 このほか、エイチ・ツー・オーリテイリングの子会社エフ・ジー・ジェイ(東京)が運営する化粧品セレクト店「フルーツギャザリング」の西日本地域での展開で、将来的に「阪急ビューティーラウンジ」(仮称)として店舗網を広げていくことも視野に入れている。

 16年度のECを含めた阪急本店のビューティー事業の売上高は約220億円。今春夏も2ケタ増で推移している。



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