「夏だ!祭りだ!お休みだ!」
ということで、7月は2回に分けてシネマにフェスに…と、欲張りリストをシェア。夏気分を身にまとい、あちこち出かけてみたくなりそうです!
そして何といっても、夏の風物詩と言えばやっぱり花火。
花火フリークであろうとなかろうと、夏の夜空をキャンバスに華やかに彩る伝統芸術の祭典、花火大会! 今年も日本のあちこちで開催され始めた模様です。
職人芸が光るアートの粋は、いつでも、どこでも感動の瞬間を味わうもの。
「この夏はどこへ行ってみようかなぁ」と思い悩むのもまた楽しい時間では?
ちなみに東京で最も人気の高い花火大会と評判の「足立の花火」(7月18日開催予定)は、約1世紀の歴史を誇るイベントなのだそう。「生まれも育ちの東京」と言うには、「声を小」にしたくなってしまう私は、つい先日その知識を得たばかり????
一方、誰もが知っていると言っても過言ではない喜劇王チャップリン。
「まさかこんな事件があったなんて!」
そんなビックリだけどヒューマンな事実を下記の新作シネマにて。。。
「チャップリンからの贈りもの」と題された本作は、1978年に起きたチャップリンの遺体誘拐事件をもとに、遺族の全面的な協力を得て、このほど映画化が実現。
舞台はスイス、レマン湖畔の小さな町。気立ては良いが、刑務所から出所直後のエディ(ブノワ・ポールヴールド)。彼を温かく出迎えてくれたのは、入院中の妻と幼い娘を抱える親友オスマン(ロシュディ・ゼム)。彼ら二人と娘の3人で、ささやかながらも祝うクリスマスの晩、生活苦からの脱出作戦のヒントを、「チャップリン死去」というTVニュースから得る。果たして二人の行動と、その結末はいかに?
さて、スクリーンをじっと見つめていると「通」な人には胸キュンな、グザヴィエ・ボーヴォワ監督のこだわりが随所に詰まっていることに気づく。
たとえば、ところどころに登場する息子(ユージーン・チャップリン=サーカスの支配人役)や孫(ドロレス・チャップリン=チャップリンの娘役)の顔。また数々のチャップリンの名作へのオマージュ。フィナーレに至るまで、お見逃し無きよう!
チャップリンにまつわるシネマの話題が登場したところで、懐かしい時代の作品が真夏の夜にアウトドア上映される話題など、いくつかリストアップ!
まずは、7月31日から8月2日まで、国立近代美術館で開催される「MOMATサマーフェス」。
最初の2日間(金、土曜日)は、朝10時から夜10時までオープンする「真夏のナイトミュージアム!!」。そしてラスト3日目(日曜日)は、「おはよう!びじゅつ体操」という斬新なタイトルで行われる年齢性別不問の参加無料企画を筆頭に、朝8時から夕方5時までオープンする「夏のおはよう! ミュージアム!!」。
何やらココロ魅かれる内容の3日間が待ち受けている。
なおミドリ豊かな演出を施す美術館の前庭には、あちこちの人気サマーフェスでも好評の大きなハンモック(利用無料)や、こだわり派のフードやドリンクの屋台がいくつか登場。
また数々の趣向を凝らしたイベントの内、初日の晩に開催される「真夏の夜の野外シネマ」は、ノスタルジックな映画のワンシーンを連想する。
上映予定作品として現在リストアップされているのは、ジャック・タチの『郵便配達の学校』、チェコのアニメ『もぐらのクルテク』ほかとなっている。こちらも参加費無料ゆえ、仕事帰りにフラッと立ち寄ってみたい!
さてここで、そんなサマーフェスにも便利なアイテムをご参考までに!
昨今人気のエッセンシャルオイルを配合した虫刺されから守ってくれるスキンケアコスメを多々目にする中、「パラドゥ バズ ガードUV」は、1つでダブルガードしてくれるので、「できればシンプルに!」派の私もしばしば愛用中。
というのも、「SPF50+・PA++++」で紫外線から、またレモンユーカリに含まれる蚊が苦手とする成分「メンタンジオール」や、虫が苦手とするシトロネラなどのエッセンシャルオイル全4種類(レモングラス、ラベンダー、ローズマリー)の香りが配合され、二つの気になる夏の外敵から守ってくれるという肌にやさしいジェルなのです。おまけにお手頃価格(698円)というのも魅力の一つでは!?
このほか「ファッションもアートも大好き!」派には、「エスパス ルイ・ヴィトン東京」にて9月23日まで開催中の、ベルギー人アーティスト、ヤン・ファーブルによる『TributetoHieronymusBoschinCongo(2011‐2013)(邦題:ヒエロニムス・ボスとコンゴ–ボスを讃えて)』展。
また、「銀座メゾンエルメス フォーラム」で7月31日から10月12日まで開催の「境界」高山明+小泉明郎展がおすすめ。
いずれも夏の「TO GO」リストに入れておきたい。
というわけで、最後はアートが香るシネマの話題。
つい先日(7月10日)まで、ロンドンのマイケル・ホッペン・ギャラリーで展覧会が開催されていた「Frida by Ishiuchi Miyako」も好評だったという写真家、石内都。
メキシコを代表する画家フリーダ・カーロの死後50年の時を経て姿を現す遺品の数々を写真家のまなざしを通じ、新たなストーリーが紡がれていく「フリーダ・カーロの遺品―石内都、織るように」。
フリーダの存在を初めて知る人、また私のように少しばかり知ったつもりになっている人、どんな人にとっても、一人の女性アーティストが歩んだ軌跡、素顔など、実際に身にまとっていた衣服や靴、コルセットが、観る者に熱く語り掛けてくるかのように、多くの発見と感動を共有する89分だ。
また彼女が生まれ、終の棲家となった現フリーダ・カーロ博物館こと、ブルーハウス。その映像から感じとることのできる空気感。
そして彼女が愛したであろうメキシコの刺繍やドレス(私自身も、それらに興味を抱き、赤坂見附にあった専門店に通った経験がある)。
加えて、かつて取材したことのあるフランス人作家兼ミュージシャン、イヴ・シモンも好んでいた地、オアハカ(メキシコ人の友人の結婚式出席に際し自身も訪れ、独特の文化や遺跡に感動!)。
さまざまなメキシコならではの色彩が物語を、そしてフリーダ・カーロをカラフルに浮き彫りにしているかのような・・・そんな夏色のシネマといえそう
うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中