日本化学繊維協会は7月3日に本委員会を開き、新会長に大矢光雄東レ社長、副会長に工藤幸四郎旭化成社長を選任した。引き続きサステイナビリティー(持続可能性)の推進や情報発信に注力する。また、協会のあり方について各社の現状をもとに再検討し、国際標準化などグローバルな活動を強める構えだ。
21年に策定した「中期活動方針2025」に基づいた活動を新年度も継続する。柱のサステイナビリティーは、リサイクル、バイオベースといった環境配慮型繊維の普及を進め、資源循環システム構築へ向けた研究や製造・加工工程の開発を強める。製品段階でのマイクロプラスチック対応、温室効果ガス排出抑制にも取り組む。また環境配慮型製品普及の観点から標準化を推進し、サプライチェーンにおける人権問題についても会員企業や関係先の理解を深める。
競争力の基盤維持・強化では福井大学のテキスタイル・サイエンス寄付講義などを通じた人材育成支援、海外情報収集と共有、アジア化繊産業連盟の標準化作業委員会共同事務局として標準化による先端素材普及を目指す。
新たに化繊協会のあり方を検討し、活動や役割を見直していく。提起した内川哲茂前会長(帝人社長)は、「たまたま現在、繊維を経験した社長が集まっている。今は変化のスピードが速く、協会の活動も変わる時期。各社の事業の方向性は違っているが、祖業で同じ根っこを持ち、共通の話題を話し合いたい」と背景を語った。
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