【記者の目】ECモールに明暗 次の成長戦略に変化

2023/06/05 15:00 更新有料会員限定


 ECモールの23年2、3月期決算及び23年12月期第1四半期決算は、大手の商品取扱高が引き続き伸長する一方で、伸び悩む企業も目立った。コロナ下で急速に過当競争が進んだEC市場。既存のモール運営のみで大きな成長を続けるのは困難と見て、今期以降、新規事業に大胆にコストを振り分ける企業が出ている。大手でも、これまでと異なるターゲット層の獲得を掲げるなど、各社ごとに次の成長戦略に変化が出てきている。

強さ見せる大手

 直近の取扱高は、引き続きゾゾと楽天グループが好調な結果を残した。ゾゾは、年間商品取扱高が初の5000億円を突破。ゾゾタウン事業では前年同期比で11.2%増と2ケタ成長を維持した。販促施策が奏功してアクティブ会員が増加。商品取扱高の成長に伴う粗利益の増加、変動費を中心とした一部コストが低減し増益となった。

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