「ケイスケヨシダ」(吉田圭佑)は24日、東京都内で21年春夏向けのショーを行った。会場に選んだのは吉田の自宅に近い、新荒川大橋の下の河川敷。特設したステージ上に橋の重厚な直線が広がり、日が暮れる中、テーラードとストリートの要素をミックスして強さとしなやかさを併せ持つ女性像を見せた。
テーラードジャケットは肩をつまんでひじにギャザーを寄せたり、肩の縫い目の一部を開いたりと、スマートなフォルムに柔らかさを出す。ジャケットの後ろ身頃を前にしてウエストにギャザーを寄せたミニドレスもある。身近でラフな印象を感じさせるのは、ユーズドのTシャツをリメイクしたアイテム。プリントやタイダイのTシャツを切り替えたアシンメトリーなハイネックトップやウエストをシェイプしたドレス。細身のスラックスの前面には段状にカットしたジャージーをレイヤード。女性らしい体の線を強調して見せた。
テーマは、エモーショナルランドスケープス。自分に回帰したクリエイションで、「追い込まれると、外を歩きながらデザインすることが多く、終着点がここだった。苦しみを受け入れてくれ、エモーショナルな気持ちになる場所でショーをやりたいと思っていた」と吉田。