北日本製袋「カムサック」、米袋の製造技術をバッグに NYで期間限定販売

2026/11/02 11:30 更新NEW!


11月から販売するNYのセレクトショップ「フライング・ソロ」

 米麦用樹脂袋などを製造する北日本製袋(岩手県紫波郡矢巾町、北條正憲社長)は、自社ブランド「COME SACK」(カムサック)で11月1日から4カ月間、米ニューヨーク(NY)のセレクトショップでの販売を始めた。「海外へ行く前に、まずは地元・岩手の皆さんに商品を手に取ってもらいたい」との思いから、盛岡駅ビル「フェザン」で、同ブランド初となる期間限定店を10月下旬に開催した。

 カムサックは、国内で唯一残る米麦用樹脂袋の製造技術を未来につなぐために生まれたバッグブランド。23年4月からECサイトで販売を開始。今回の期間限定店は、会場に同ブランドのほか、新たに開発した米由来の成分を含む「ライスレザー」を使った新作バッグも初披露する。農業用の「米を運ぶ袋」から生まれたカムサックは、地元・岩手での期間限定店を経て、最終日の11月1日からNYで新たな挑戦を始めた。

国内で唯一残る米麦用樹脂袋の製造技術から生まれたバッグ「カムサック」

 海外販売のきっかけは、NYのソーホー地区に店舗を構えるセレクトショップ「フライング・ソロ」から届いたメールだった。北日本製袋のECサイトを通じてカムサックを見つけ、問い合わせしてきた。同店の担当者は「米麦の輸送用樹脂製バッグの製造で、日本で唯一の円形織機を活用している点や、環境に配慮した製品作りをしている点に魅力を感じた」と評価してくれた。同店は、世界各地の独立系ブランドを扱い、NYでブランドの販売を支援している。

 カムサックはこれまで、「国内唯一の機械を残す」というブランドの背景や米袋の製造技術を未来につなぐことを大切にしてきた。また、北日本製袋では非食用米を原料の一部として活用した国産バイオマスプラスチック「ライスレジン」を使った商品開発にも取り組んでいる。今回の海外販売を機に、サステイナブルな背景への共感だけでなく「ファッションとして持ちたい」と思ってもらえるブランドになることを目指している。「農業に関わる素材や当社が培ってきた技術から生まれたブランドが、世界でどこまでいけるのか。NYでどんな反応があるのか楽しみ」だという。

 北日本製袋は1966年に岩手県矢巾町で創立。米麦用容器や農業資材などを通じて、60年にわたり地域の農業に関わってきた。同社には、国内で唯一残った米麦用樹脂袋の原反を製造できるサーキュラー工場がある。米の流通方法や包装資材が変化する中、「この機械を動かし続け、製造技術を未来に残したい」という思いから、米麦用樹脂袋の生地を使った一般消費者向けバッグを開発。現在は自社ECをはじめ、いわて銀河プラザ、クロステラス盛岡などで販売するほか、ビームスやユナイテッドアローズとの協業商品も販売している。



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