インクジェットやDXで変わる京都プリント産地 生き残りをかけ新販路を開拓

2023/11/02 06:30 更新有料会員限定


UVインクジェットプリントで実際に凹凸のある表現が可能に(大本染工)

 京都プリント産地で、生き残りに向けた様々な取り組みが始まっている。インクジェットプリントを活用した販路の開拓や、DX(デジタルトランスフォーメーション)による小ロット対応、事業変革など、次の時代に合わせた産地企業の形を模索している。

(三冨裕騎)

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設備投資で新規獲得

 大本染工は、UV(紫外線)インクジェットプリンターを導入したことで、新規顧客との接点が増えつつある。素材を選ばず立体的なプリントができることから、雑貨やコスプレ用途、ホテルの内装などの引き合いが増加。システム投資についても継続し、指図書やレサイプ(染料の調合データ)、請求書などをデジタル化し、工程を可視化した。「究極の理想としては1着分を受注しても採算が取れるシステムを作りたい」(濱野公達社長)として、顧客とウィンウィンになるための仕組み作りに力を入れる。

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