「ルーマー」19春夏 尾州のデッドストック生地で座布団

2018/09/18 06:25 更新


 「ルーマー」は、尾州の機屋のデッドストックのテキスタイルやインド産のコットンやシルクなど、古い機械や手仕事が生み出す織物の味わいを生かした製品のブランドだ。19年春夏は、座布団やパジャマなど新商品をコレクションに加える。

 ブランディングやショップディレクション、PR業務などを行うアルファ(南貴之代表)が尾州の機屋タッカと組み、17年秋冬からスタートした。布を「織る」というプロセスに着目し、テキスタイルの風合いや肌触りを重視した商品を企画している。

 タッカが過去に生産したデッドストックや古い糸をションヘル織機や低速レピア織機で織り上げたテキスタイルを使ったブランケットやスローケット(1万6000~2万6000円)は、布自体がふっくらと柔らかく、他にない独特の柄が特徴だ。

 19年春夏に出す座布団はタッカで織ったテキスタイルを使い、中身には綿70%・ポリエステル30%の中わたを使った。落語の高座で使われるのと同じ仕様で、膨らみと反発性のバランスが良いうえ、モダンな柄の布を側地に使うことで和室以外でも違和感なく使える。大小2サイズで1万5000~1万6000円。

過去に生産したものや残糸で織り上げた布を作ったブランケットと座布団

 インドのカディーコットンを使った製品も出す。手で紡いだ極細の糸を織り上げた、薄いが、手作業による糸の不均質さが風通しの良さや柔らかさを生むテキスタイルだ。ストール(2万2000円)やパジャマ(1万5000~1万8000円)がある。他に南インドで生産した経糸にコットン、緯糸にネップの入ったシルクを使ったストール(2万2000円)も出す。

 商品の卸売りはタッカが行っている。テキスタイルの表情に特徴がある商品として支持され、すでに30を超える全国の専門店に卸している。19年春夏も商品バリエーションを増やし、さらに販路を拡大する考えだ。

手紡ぎした細い綿糸で織り上げたインドのテキスタイルで作ったパジャマ


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