《外部環境の変化とSCマーケティング㊤》求められるプラットフォームビジネスへの転換

2025/11/04 14:00 更新有料会員限定NEW!


 当社は全国のSCディベロッパーにコンサルティングサービスを提供している。「SC経営の現場を持つコンサルティング会社」という希少性もあってか、多くのクライアントから相談を頂くが、そこには「共通の課題」が垣間見える。SC産業が直面する外部環境の変化とは何か、あるべきSCマーケティングとはどのようなものなのか、について述べたい。

(JR西日本SC開発カンパニー統括本部部長 舟本恵)

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BtoBtoCの課題

 高度成長期における国内企業の成長は、拡大する不特定多数の中産階級(一般大衆)に対し、最大公約数的な商品を提供することで成し遂げられた。画一的商品の大量生産・大量消費を前提に、テレビや雑誌などのマスメディアを活用する「マス・マーケティング」である。この名残は、SC産業においても00年代ごろまで見られ、全国的に同質化されたSCが誕生した。

 当時、SCビジネスは「BtoBtoC」とされ、ディベロッパーの役割は集客、テナントの役割はマーケティングであった。ディベロッパーは、中心市街地や駅などの流動が多い立地にSCを、郊外に大規模なモールを建設して集客を図った。テナントは「入館者数が多いSCは売り上げが見込める良いSC」と判断し出店、マーケティングを担った。

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