フランス北マルセイユ発のライトダウンウェア「ジョット」は、25年秋冬物から創業時の原点に立った企画を復活し、販路開拓を積極化する。
今回の原点回帰策はこれまで培ってきた高品質でファッショナブル、フランス発のプレミアム感、サステイナブルのイメージを補強しながら再度ブランドコンセプトを明確にするのが狙い。企画スタッフにブランド草創期を知るメンバーを加えて、かつてのカラー、デザインを復活させたほか、アーカイブ品番として袖がニットのメンズジャケット(4万5000円)などを揃えてブランドのDNAを打ち出す。
同ブランドは10年にスタート。ブランド名はジャスト・オーバー・ザ・トップの頭文字で、いとこ同士のマシューとニコラスによって1980年創業のテキスト社から発売。軽く、機能的でカラフルなライトダウンとして知名度が高いほか、パッカブルポーチ付きのコンパクトさや着用シーンが幅広いことからライフスタイルブランドとしても人気だ。
特徴のカラー展開は定番8色、シーズンカラー12色などで20色を超える。使用素材は市場の3%に限られるRDS認証のダウン90%にフェザー10%。ダウンは4段階の暖かさがあり、アイテムはベストからジャケットなど8種類。

ダウン以外にはTシャツやポロシャツ、スウェット、ニット帽、キャップ、バッグなどをトータルで揃えている。70%がレディスで、30%がメンズとキッズ。全品に付帯しているバーコードで製品のトレーサビリティー(履歴管理)の公開を徹底し、サステイナブルも実現している。
21年からLVMHグループの投資会社であるLキャタルトン傘下となり、パリ・サンジェルマンの基幹店などフランスをはじめ、世界50カ国、多くの空港内に売り場を広げて世界戦略を進めている。日本ではLTN(東京、前田敏孝社長)が卸を手掛けており、百貨店や期間限定店で売り上げを伸ばしている。