【ショップの魅力を高めるには】「ナチュラルビューティーベーシック」店長 冨田菜穂さん 「共感力」を接客の強みに

2026/06/22 05:30 更新


「ナチュラルビューティーベーシック」店長 冨田菜穂さん

 ショップの運営や売り上げ管理、スタッフの育成など多様な仕事をこなし、お客との重要な接点となる現場で奮闘する店長。業界への思い抱き、思考錯誤しながらスキルアップに努め、お客にとって企業やブランドの顔となるショップに磨きをかけている。販売職にやりがいを感じながら、ショップの魅力を高めている。

自身の経験を後輩にもつなげたい

 ジョイナスの「ナチュラルビューティーベーシック」(NBB)店は全63店の中で、売上高トップを続ける。支えているのは15人の販売スタッフ。店長として先頭に立つ。接客力にも磨きをかけ、今年1月に開かれた日本ショッピングセンター協会(SC協会)のSC接客ロールプレイングコンテスト全国大会に初めて出場した。今後はロープレ大会からは〝卒業〟し、後輩の育成に力を注ぐ。

「ナチュラルビューティーベーシック」ジョイナス店

ロープレに挑戦

 もともとファッションが好き。ホテルのフロント業務を経て、16年にTSIに入った。これまで勤務した店は全てNBBで、19年に八重洲地下街店で初めて店長になり、21年に新宿ミロード店店長、22年9月にジョイナス店店長となった。

 ロープレコンテストは23年にジョイナスの館内大会で初めて参加した。「店長として、店の売り上げを意識している中で、自分の接客がおろそかになっていた。ロープレ大会に出れば、自分の接客とは何なのかを見直すことができ、他の人たちからも学ぶこともできる」と考え挑戦した。

 24年に優秀賞を獲得し、館代表としてSC協会の接客ロープレ大会関東・甲信越大会(支部大会)に出場、ファッション・物販部門の3位に入賞した。数多くの販売スタッフが参加する中で、支部大会に出場し、入賞するのは大変なことだ。しかし、「支部大会に出て、足りないことがあった」とし、25年も挑戦することを決めた。

振り返りを次に

 24年の支部大会終了以降、「日々の接客を常に振り返り、お客様がお買い上げに至らなかった理由は何か、お客様にとって何が足りなかったかなどを電車の中などで考え続けた」。自身の接客の強みは「共感力」。ジョイナスの大会の講師からも客の表情や声の抑揚をくみ取り、その先にあるものを読み取りながら、着こなしを提案する接客への評価が高かった。日々の振り返りを通じ、共感力を磨き上げ、25年11月の支部大会で力を発揮、ファッション・物販部門で1位となり、全国大会への出場権を手にした。

 設定は客役の女性が婚約した男性、互いの両親の初顔合わせで着る服の提案だった。「お客様だけでなく、両親のニーズも聞き、相手の男性の服装を想定しながら提案できた」。全国大会は「緊張して、よく覚えていない」が、「周りに自分の接客に自信を持っている人たちが多く、刺激になった」という。

 ロープレと普段の接客はかかる時間が異なるが、「基本は同じで、笑顔や明るさ、共感が大切。ロープレをやると、普段の接客も良くなる」と成果を話す。ロープレ大会は「3回目でやり切ることができた」とし、今後は参加しない。「これまで、周りから大会のための練習の時間をもらっていた。次は同じ思いのスタッフを作りたい。自分はロープレ大会を通じて、目に見えた評価をしてもらうことで自信になった。これを他のスタッフにもつなげていきたい」という。店内で、時間がある時に、ロープレを交えながら、スタッフに接客指導をしている。

 店長として、スタッフの指導とともに、「顧客作りに注力」する。「お客様の顔とお買い上げになった商品をしっかり覚え、再来店時に生かすのが顧客作りのポイント。お客様の反応が良く、次の接客にもつながる」という。

 自身の接客の目標は「お客様がワクワクした気持ちでお帰りになること。新しい服を着る予定の日をお客様が楽しみになるような接客をしたい」と笑顔で話す。

■ここがすごい!

 「接客力は卓越しています。お客様一人ひとりに寄り添う接客姿勢が素晴らしいと感じます。店長としても、マインドが強く、向上心もあり、マネジメント力も高い。努力家で、スタッフに良い刺激を与えています。ジョイナス全体に影響力を与えてほしいと期待しています」(ジョイナスを運営する相鉄ビルマネジメントの鈴木理紗運営事業本部運営事業一部横浜営業所チーフ)

(繊研新聞本紙26年6月22日付)

関連キーワード人が育つ企業



この記事に関連する記事