先週末から上海での話題は「ワクチン接種」になった。全住民対象で、我々のような外国籍も申請できるため、話のネタになるのは当然。「打つの?」と笑って中国人同僚が聞いてくる。週明け、全ての人に早く行き渡らせるためだろう、職場のあるビル内に接種会場が設けられ、なぜか1日前倒しで始まった。「早くなって緊張する」と口にする同僚とともに様子を見に行くと、長蛇の列。不安はあるものの、早くパンデミック(世界的大流行)を乗り切りたい希望も強い。
先週半ばのH&Mが新疆綿を使わないという話題は、今週もネットを軸にくすぶっている。中国スポーツメーカーで売り上げ首位の安踏体育用品が新彊綿を使用するとし、今週に入るとアシックスが同綿を引き続き使用することをSNSで発信したという。「原料全体が高騰しているし、あまり広がってほしくない話」と業界関係者がつぶやいていたが、不使用一辺倒ではない気配が出ている。
先週末にH&M2店を見る機会があった。入店客は少なかったが、全く人がいないというわけでもなかったし、抗議するような人は見なかったので、波紋程度と見てよいだろう。今後の推移を見守っていくことになる。とにかく今は、世界全体がこのパンデミックを乗り切り、経済・社会の不安解消に集中していってほしい。