フリマアプリのメルカリをよく利用する。最近は国内外の作家による陶器や古い食器を物色している。
朝晩、根気強くチェックしていると、思いがけず良いものに出合う。先日見つけたのは、古い染め付けの皿。細い線で描かれた馬の柄が愛らしく、作家が丁寧に描く姿が連想できる。値段も悪くない。待ってましたとばかりに買いそうになったが、一呼吸置くために、いったんアプリを終了したのが運の尽き。翌朝、心を決めて開いたが、時すでに遅かった。
人気の職人や作家が手掛けたものは狙っている人が多く、数分で「いいね」の数が跳ね上がる。古いものであればなおのこと、希少価値も高くなる。一点物との出合いは一期一会。出会ったら即買いが必須のようだ。
価値あるものは、長期間にわたって価格を維持する。ファッションブランドの場合、「コムデギャルソン」は中古市場でも資産価値が高く、昨年フランスで行われた同ブランドのオークションでは落札総額が35万ユーロ(手数料込み)に達した。最高額は80年ごろのコットンドレスで1万4432ユーロだったという。
一体、何が長きにわたる価値を生み出すのか。一般的には流行に左右されない普遍性や希少性の高さが挙げられるが、それだけではなさそうだ。作品を生み出す作家やデザイナーの物作りに対する姿勢など、目に見えない何かも影響しているに違いない。
