5月第2土曜日の世界フェアトレード・デーにちなみ、5月の1カ月間を「フェアトレード月間」と定めて、フェアトレード(公正取引)に取り組む企業や団体が、イベントやキャンペーンを行っている。
今年、久しぶりに大規模な認知拡大プロモーション「フェアトレードミリオンアクションキャンペーン」を実施しているフェアトレード・ラベル・ジャパンによると、フェアトレード認証商品の19年の日本の市場規模は124億円。15年に100億円を超え、17年には117億円と右肩上がりだ。ただ、世界の市場規模は17年時点で1兆円を超えている。日本の占める割合はわずか1%に過ぎない。
カフェチェーンのコーヒーやスーパーに並ぶコーヒー豆など、フェアトレードの認証マークを目にする機会が増えた。世界的にみれば規模が小さいとはいえ、消費者が頑張らなくても手が届く場所に、フェアトレード製品が浸透しているのも事実。
ファッションはどうだろうか。エシカル(倫理的)ファッションに関心を持つ人の悩みを調べると、「どこで買えるか分からない」が常に上位に入る。ここ数年で、繊維・ファッション企業のエシカルな取り組みは急速に進んでいる。せっかくのアクションが消費者に届くよう、我々メディアも含めてもっと声を大きく張り上げなければならない。