《めてみみ》自社物流が原動力に

2021/06/28 06:24 更新


 コロナ下でEC売上高を急拡大中なのが低価格生活雑貨「オーサムストア」(運営レプレゼント)。自社会員は10万人超。19年10月、千葉市に開設した「自社物流センターが成長の原動力になった」(堀内康弘社長)。製造小売業化で物流経費を抑えたのも大きい。

 生活雑貨はECとの相性が悪いと言われてきた。SKU(在庫最小管理単位)が膨大で一品単価が低いのが致命的だ。ガラスなど壊れやすくデリケートな素材も多く、商品のサイズや形が様々で効率的な梱包(こんぽう)もしにくい。しかし、コロナ下で状況は変わり、100円ショップなどでもECの強化が目立つ。

 今、リアル店舗の在り方が問われている。オーサムストアは春に開業した渋谷の旗艦店を話題作りの拠点とする。OMO(オンラインとオフラインの融合)型の店舗を目指し、SNSのライブ配信専用のスタジオを設けた。吉本興業所属の芸人2組と協業し商品開発を目指す配信番組も始めた。

 昨年からコーディネート画像投稿アプリの「スタッフスタート」を導入し、店舗とECも連携する。アパレル業界以外では珍しい導入事例だが、雑貨はプライベートで使った実感が付加価値となり、消費者も巻き込み拡散できると好評だ。自社物流を強みにしたECで中国市場へ進出する将来ビジョンの実現も、そう遠くはないだろう。



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