《めてみみ》最適なのは、どこ?

2022/03/23 06:24 更新


 新型コロナウイルスの感染防止策として2日間の隔離とPCR検査が大規模に行われている上海。知人からは「隔離が長引いて外に出られない」と気の毒な連絡も入ってくる。日常生活から仕事まで停滞気味なのに、4月の大型展示商談会も中止となりつつあるので、これから各社が知恵を絞って行動しなければならなくなっている。

 そんな厳戒態勢の上海から、記者は日本へ一時帰国した。中国からの入国は、入国翌日から3日目にPCR検査を受け、陰性証明をMySOSで届け出れば、隔離待機が解除されるのが最新ルール。PCR検査は自宅でできる郵送キットを使用したため、検査結果が出るまで2日ほど要したが、隔離5日で晴れて外出できた。

 折しも3連休。家族のお供で出かけた御殿場のアウトレットモールは、想像以上のにぎわい。マスクの下は笑顔かどうか分からないが、人、モノ、経済が活発に動いているのには安堵する。

 先日、上海のある経営者は欧米に自身の拠点を移すと話した。理由は「上海にいても事業が進まない」とのこと。上海には世界から商品・資金・人が集まってきていると思っていたが、決定権のある人は来ていないという。業種によるだろうが、事業を円滑に動かすには「今どこにいれば最適に事業が動くか」も重要な経営視点になっている。



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