夏休みの子供や保護者を対象に、アップサイクルのワークショップやビーチクリーン活動、企業のSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを紹介するセミナーが企画されている。
SDGsやサステイナビリティー(持続可能性)をコンセプトにしたものが多いのは、やはりというべきか。教育現場でも力を入れているテーマであり、夏休みの自由研究のネタにもなる。
サステイナビリティー関連の活動を伝える時、ビジネスの場では専門用語や外来語が当たり前のように使われる。オーガニックやマイクロプラスチック、サーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル…こうした用語を子供に対してそのまま使っていいのか、悩む場面も出てきそうだ。
難しいことをどう伝えるか。作家・劇作家の井上ひさしの言葉を思い出す。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」。
上辺だけを理解して知った風に話すのは、大人相手には通用するかもしれない。でも、子供相手にはそうはいかない。平易な言葉を選びながら、深く知ってもらうには、伝える側の本質的な理解が問われる。やさしく、愉快に、深く伝えることで、子供の心に残る夏休みになって欲しい。