国連の「世界人口推計2022」によると世界の人口は22年11月、80億人に達したという。30年には85億人、50年には97億人に増える見通しだ。ずっと増え続けるのかといえば、そうではない。86年にピークの104億人を迎え、そこから徐々に人口減が始まるとの予測だ。
世界の人口の半分を占めるのがアジア。日本や韓国、中国などの東アジアはすでに20年に人口ピークを迎え、減少局面に入っていると見られる。東南アジアで人口の多さと平均年齢の低さから成長が期待されるのが、インドネシアやフィリピン。それを上回る成長が見込まれるのが南アジア。特にインドだ。
蝶理の先濵一夫社長は15年の社長就任時から一貫して、「海外で伸ばす」と手を打ち続けて海外収益を増やしてきた。来期からの中期経営計画でも中国や東南アジアなどの市場深耕が鍵になりそうだ。
GSIクレオスは昨年12月、東京本社を芝公園に移した。東京タワーがきれいに見える好立地だ。移転を機に1フロア、フリーアドレス制にし、コミュニケーションスペースを増やすなどで部署間の連携をさらに進める。「東京本社には世界からお客様が来る。世界本社と位置付け、意識を世界に持っていく」と吉永直明社長。どうしても顧客が多い日本を中心に考えがちだが、意識から変えていく重要性を説く。