東急線蒲田駅直結のSC、東急プラザ蒲田(東京都大田区)は鉄道イベント「蒲田を走る電車まつり」を10月29日まで開いている。東急電鉄、京急電鉄、大田区などと連携したイベントだ。巨大な鉄道ジオラマの展示や鉄道グッズの販売、ワークショップなどを21年から毎年10月に行い、地元客を中心に好評で、毎回規模を広げている。
蒲田駅は大型商業エリアである川崎駅にJR線で隣接し、東京都心へも電車で20分圏内。「買い物する場」として、競合するエリアは多い。その中で、「オール蒲田で街全体を盛り上げて来街者を増やし、結果として館にも波及させたいと考え、蒲田と縁が深い鉄道での街ぐるみのイベントを企画した」と磯部隆総支配人は話す。
蒲田は東急プラザがある駅の西口側と京急線がある東口側で商業エリアが分かれ、街のイベントも別々に開かれることが多かった。電車まつりは京急も巻き込むことで分断していた東西を一体化した。
地域に根差したSCが果たすべき「買い物以外」の役割と意義は大きい。外出機会が制限されたコロナ禍でその重要性が再認識された。コロナ禍後もそれは変わらない。同館ではこれまで西口で実施していた近隣商店街などとの回遊を促すクーポンによる大型販促企画を東口にも広げて11月1日から開始、「オール蒲田」で街を盛り上げる。